ボニーの治療「幹細胞の移植」とは何か。最新話1099話にてベガパンクが語った「青玉鱗」の治療法について考察します。最新話1099話ネタバレ注意

ボニーの治療と「幹細胞の移植」

最新話1099話にて、ボニーが患っている「青玉鱗」の治療について新しい情報が描かれました。

ドラゴンの助言により、エッグヘッドを訪れたくまにベガパンクは以下のように語りました。

ベガパンク「”青玉鱗”か…よくここまでの拡大で留めたな 治る」
くま「本当か!!?」

ベガパンク「−まだ医療の現場には下ろしておらん技術を使う!! 正確には新しい幹細胞を作り移植する 結果 改造人間(サイボーグ)を作る様な手間と費用がかかるが」1099話

引用:ワンピース巻話

ベガパンクが提案したのは、「幹細胞の移植」であり、その技術はまだ医療の現場に利用されていないものであると言います。

それでは、ベガパンクがボニーの治療として行う「幹細胞の移植」とはどのようなものなのでしょうか。

ボニーの治療と「幹細胞の移植」と「オルガノイド」

「ボニーは自身のクローン説」

ボニーの正体に関しては、病気が判明する以前から「自身のクローン」であるとしてきました。

最新話の情報を考慮しても結論は大きく変わっていません。

まず、「幹細胞の移植」とは、現実世界でいう「iPS細胞」を利用して作った「クローン臓器」を移植する方法であると考えられます。

iPS細胞

人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell)のこと。皮膚などの成熟細胞から「あらゆる生体組織に成長できる細胞」へと初期化された細胞のこと。

つまり、ボニーの血統因子から「幹細胞(≒iPS細胞)」を作り出し、その「幹細胞」を培養して必要な臓器を作り、ボニーの体に移植するという方法になると考えられます。

ベガパンクが「サイボーグを作るような手間」と発言していることからも「青玉鱗」によって破壊されてしまった臓器を「健康な臓器」と入れ替えるという方法をとると考えられます。

10年前に「海列車」に衝突して負傷したフランキーが「サイボーグ」となった方法と似ています。

フランキー「誰もいねェ…乗り捨てられた……廃船か…廃材……鉄クズ……おれにはずいぶん……落ち着く場所だ…まず……!! この動かねェ体を…!! 何とかしねェと……!!!」(中略)

アイスバーグ「ンマー…てめェしかし 何だその珍プレーな体系は…」
フランキー「うるせェ!! 体中使い物にならなくなったんで 鉄クズで改造して生きのびたんだ!!!

引用:ワンピース巻話

ちなみに、この時フランキーが見つけた船は、かつてベガパンクが所属していた「MADS」の船と似ているのも偶然ではないでしょう。

クローン技術と「オルガノイド」

ボニーの治療は「病気で破壊された臓器」と「人工的に作った臓器」とを入れ替える手術であるとしました。そんなことが本当に可能なのでしょうか。

しかし、エッグヘッド編にはそれらの伏線が既に描かれています。

ベガパンクの技術「オルガノイド」
尾田 栄一郎「ONE PIECE」106巻1075話/集英社

アトラス「ここにあるのは“人工臓器(オルガノイド)” 医学の未来に不可欠な技術だ!!

チョッパー「えー!? 臓器を作れるのか!? スゲ〜」

引用:ワンピース106巻1075話

2年前の時点で「幹細胞の移植」は「まだ医療の現場には下ろしておらん技術」とされていることからもこの「医学の未来に不可欠」とされる「オルガノイド」を利用したとして矛盾はありません。

直前にアトラスは自身の「身体の入れ替え」についても発言しています。

チョッパー「お前の顔 マスクだったのか?」
アトラス「顔や体は好きに変えられる!! 未来はそういうもんだぞ!!」

引用:ワンピース106巻1075話

そして、「人工臓器(オルガノイド)」とは「幹細胞」を培養することで作り出せる臓器であり、実際の医療でも注目される技術です。

ただし、ホールケーキアイランド編では既に元「MADS」のジャッジが「クローン技術」によって、一から人間を作り出しているので、ワンピース 世界ではそれほど目新しい技術ではありません。

それでは、「ベガパンクの技術」と「ジャッジの技術」とでは何が違うのでしょうか。

人造人間と人格

5年前の時点でジャッジが既にクローン技術によって「人間を作り出している」という点が重要です。

ジェルマ複製兵
尾田 栄一郎「ONE PIECE」84巻840話/集英社

ヨンジ「サンジ 人間は…作れるんだ!!(中略)こいつらは全員…!! たった数名の優れた兵士達の”コピー”!! “複製兵”だ…!! 勿論そんな事は本人達は知らねェがな……!!」

引用:ワンピース84巻840話

ベガパンクは「前半の海」から登場が仄めかされていた天才科学者であるので、作中に登場したどの科学者よりも進んだ技術を持っているはずです。

ジャッジの作り出した「複製兵」は感情を持っていませんでした。前回の記事でも考察していますが、培養液の中で育った人造人間には「魂」がなく、「人格」もないと考えられます。

クローンステューシー人間から生まれる=魂あり
人造人間パシフィスタ培養液の中で育つ=魂なし

そして、この「魂」の存在がワンピース世界では非常に重要な意味を持ちます。

エッグヘッド編においても「魂の重さ」「自我の喪失」が印象的に描かれています。そして、「魂」とはベガパンクが研究する「悪魔の実」の秘密にも関わります。

この点に関しては次回以降考察予定です。

↓前回までの考察

ボニーはニキュニキュの実で魂を移植された人造人間か|ワンピース1099話への考察
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