様々な伏線が存在することで有名なワンピース。しかし、その伏線はワンピース本編だけでなく「扉絵」にも張られています。今回は扉絵考察シリーズとして64巻631話の扉絵に描かれた「クロッカスと酒を酌み交わす人物」について、631話に描かれた「バンダーデッケンの髪型」から考察します。

ワンピース64巻631話扉絵「双子岬のクロッカスを訪れる人物」の伏線

631話扉絵「双子岬」クロッカスと謎の人物

今回考察するのは、ワンピース64巻631話に描かれた下の扉絵です。

クロッカス扉絵の人物
尾田 栄一郎「ONE PIECE」64巻631話/集英社

この扉絵に描かれた「双子岬でクロッカスと酒を酌み交わす人物」は誰か。

扉絵に描かれている後ろ姿の人物の顔が意図的に隠されていることから、何らかの伏線と考えて間違いないでしょう。

ロジャー海賊団「クロッカス」

グランドライン入り口「双子岬」の灯台守。ロジャー海賊団の船医。

このクロッカスと酒を酌み交わす人物は一体誰なのでしょうか。

この扉絵の人物に関して、扉絵に描かれた情報及び、ワンピース64巻631話に描かれている気になる描写から考えていきます。

扉絵の人物は「ワノ国」に関係する人物か

ワノ国の笠と扉絵の人物

まず、この扉絵の人物が被る笠に注目してみましょう。「笠」といえば、頂上戦争の際、リトルオーズがかぶっていた笠が印象的で、ワンピース57巻555話「オーズの笠」とタイトルにもなっています。

その笠を作ったエースは、「ワノ国で作り方を習った」と発言しているので、「笠」とはワノ国特有の物であると考えられます。

ならば、扉絵に描かれた人物はワノ国の出身者か、ワノ国に関係する人物である可能性が高いでしょう。

バンダーデッケンの髪型に「扉絵の人物」のヒントあり

64巻631話に描かれたデッケンの髪型

631話の扉絵の人物がワノ国に関係する人物であるというヒントは他にもあります。扉絵が描かれたワンピース64巻631話の最初に描かれたコマです。

バンダーデッケン「失恋したから!!髪を切ってやったぜ!!!」
部下「上だけ!!?」

引用:ワンピース64巻631話

魚人島編、バンダー・デッケンが人魚姫しらほしに失恋し、髪を切ったというコマですが、その髪型は非常に不自然です。横の髪を残し、頭頂部だけを坊主頭にしています。このデッケンの坊主頭、すぐに帽子を被ってしまうため、このコマ以外には描かれず、ストーリーには一切関係しません。

よって、何らかの意図があると考えると、この631話の扉絵に結びつけて考えることができるのではないでしょうか。

デッケンの髪型はワノ国のチョンマゲを暗示している?

注目すべきは、デッケンの髪型が単なる坊主ではなく、上だけ剃りあげているという点です。まるで、チョンマゲ頭の「さかやき」のように見えます。

つまり、この631話の扉絵に描かれた後ろ姿の人物はチョンマゲを結っているのではないかと想像できるのです。

「チョンマゲ」といえば、657話にてワノ国の侍が登場していますが、その際、サンジが「チョンマゲはワノ国特有の髪型」と言っています。

ワノ国は鎖国国家とされているように(655話)、日本の江戸時代がモデルと考えられるから、ワノ国出身者はチョンマゲの人物が多いはずです。先ほどの侍だけでなく、655話に描かれている侍のシルエットや、ワノ国出身の侍リューマなどもチョンマゲを結っています。

したがって、ワノ国特有の「笠」と「チョンマゲ」という2つのヒントから、扉絵に描かれたクロッカスと酒を酌み交わす人物はワノ国に関係する人物であると予想します。

ところで、この人物がワノ国の人物であるとすると、クロッカスとの関係はどのようなものなのでしょうか。

クロッカスに関係するワノ国の人物

扉絵の人物はクロッカスが「双子岬」で出会った人物か

クロッカスは「双子岬」の灯台守です。双子岬はグランドラインの入り口なので、多くの海賊と接点を持つと考えられ、そこでワノ国の海賊と出会っている可能性はあります。

ただし、ワノ国は後半の海にあり、鎖国国家であることから考えて、その可能性は低いと言えます。

ロジャー海賊団にワノ国出身者はいたのか

もう一つの可能性は、クロッカスがロジャーの船に船医として乗っていた3年間の間に出会った人物、または、ロジャー海賊団の中にワノ国の人物がいたという可能性です。

これまでに、ロジャーの船にワノ国出身者が乗っていたという情報はありませんが、ロジャー海賊団の元メンバーについてレイリーは「今やどこでなにをしているか ほとんどわからない」(52巻506話)と発言しているので、今後、新たにワノ国出身のクルーが登場する可能性はあります。

追記:ワノ国編回想にて、ロジャーの船にワノ国の元将軍「光月おでん」を含む複数のワノ国出身の人物が乗っていたことが明かされました。

クロッカスがロジャー海賊団での3年間の航海で出会った人物

「ワノ国」「ロジャー」との関連から考えるならば、一人思い当たる人物がいます。それは金獅子のシキです。シキがワノ国の人物であるかは現時点では確定していませんが、服装から考えてワノ国と何らかの関係はあるのではないでしょうか。

尾田先生は55巻SBSで金獅子のシキについて「ロジャーの時代に大暴れした伝説の海賊の1人として確定してる奴だった」と語っていることから、シキはワンピース本編に無関係のキャラクターではありません。

金獅子のシキの外見は扉絵の人物の服装、髪型ともよく似ています。チョンマゲ頭ではないですが、先ほどのデッケンの髪型と顎ヒゲも類似しています。

ワンピースに描かれた「酒を酌み交わす」シーン

クロッカスにとって金獅子のシキは敵ですが、かつて敵対していた者同士(またはその仲間)が酒を酌み交わすというシーンは、ワンピース本編にたびたび描かれています。

  • 白ひげとロジャー(59巻575話)
  • 白ひげとシャンクス(45巻434話)
  • バギーとガイモン(6巻47話扉絵)
  • フルボディとジャンゴ(17巻148話扉絵)
  • ガン・フォールとシャンディア酋長(66巻649話扉絵)

これらは、どれも「かつての敵」と「酒(または何かしらの飲み物)」という組み合わせです。

当のシキも0巻にて敵対していた白ひげの元を訪れ、酒を酌み交わしていることから、かつての敵ロジャー海賊団の船員クロッカスと酒を酌み交わすというのは不自然な状況ではないと言えます。

扉絵に描かれた人物に関する可能性

以上、ワンピース64巻631話の扉絵の人物について、人物の服装とデッケンの髪型から、扉絵の人物は「ワノ国に関係するチョンマゲ頭の人物である」と考察しました。

現時点では「ロジャー海賊団のワノ国関係者」または、ロジャーの敵「金獅子のシキ」と予想しましたが、あくまで、現時点でなので、今後登場する新しいキャラクターの可能性もあります。今後のパンクハザード編でのワノ国の情報に期待しましょう。

この考察へのコメント  12

  1. 今更、ゴールド・ロジャーとシルバーズ・レイリーで金銀コンビだと気づいた。
    銅も出るか。カッパーかブロンズか。

  2. ロジャー海賊団でワノ国なら剣士ポジションでスコッパーギャバンじゃないですか?
    髪型もちょんまげっぽいし

  3. ロジャーの船に乗ってたワノ国のやつってモモの助の父親のおでんですよね。まさかまさかの。

  4. 光月おでんは数ヶ月前に処刑されてるから違うのでは??

  5. シキじゃないんですか?
    ロジャーにあいにいっていたし、服装も髪型も一緒なのでずっとそう思っていました。

  6. 俺だと思います。その服装で、クロッカスと酒、飲んだんですよ。(未成年ですけど)wwww

  7. 今見ると、イヌアラシっぽくないですか?

  8. シキだと思います‼

  9. このコマンドみたいなやつクロコダイル押したのにくまになった…言うの遅くてすいません

  10. そういえば不法出国したワノ国の人がいたなー

  11. シキは頭に舵輪が刺さってたから、笠かぶれないんじゃね?それに、映画で捕まってなかったっけ、、、?伏線回収が楽しみですね

  12. まだ誰だかわからない

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