ワンピース世界の語られぬ歴史「空白の100年」。「不都合な歴史」=「空白の100年」の内容とは。リオ・ポーネグリフを読み解くことで暴かれる「世界の秘密」「この世の真実」とは何か考察する。

ワンピースの語られぬ歴史「空白の100年」とは何か

ワンピースの歴史における「空白の100」年とは

「空白の100年」とは何かを考察する前に、まず、前提条件となる情報を全てまとめておく。

ワンピース本編で最初に「空白の100年」について描かれたのは、アラバスタ編でのロビンと国王コブラの会話の中であり、「語られぬ歴史」と呼ばれていた。

「空白の100年」とは

「空白の100年」とは、ワンピース世界の約900年前から800年前にあたる100年間の語られぬ空白の歴史である。「歴史の本文(ポーネグリフ)」を解読することでその100年の歴史が明らかになるとされているが、世界政府によって、その研究は禁止されている。

「空白の100年」の歴史を知るためには古代文字で書かれた「歴史の本文(ポーネグリフ)」を解読しなければならないが、その研究は世界政府によって禁止されている。

「歴史の本文(ポーネグリフ)」とは

古代文字で歴史が刻まれた決して砕けない石碑。約800年にワノ国の石工の一族である「光月家」により作られ、世界中に点在している。

空白の100年の歴史が記された「ポーネグリフ」は世界に約30個あると言われ、「情報を持つ石」と「その石のありかを示す石」、さらに「ロードポーネグリフ」の3種類がある。

  • 「リオ・ポーネグリフ」:情報を持つ石 9個
  • 「ロードポーネグリフ」:ラフテルへ導く石 4個
  • その他「石のありかを示す石」が約17個

9つある「情報を持つ石」=「リオ・ポーネグリフ」のうち、その情報が明らかになっているものは以下の3つである。

アラバスタ王国
古代兵器プルトンの全て
シャンドラ (空島)
古代兵器ポセイドンの在り処
魚人島
ジョイボーイの謝罪文

よって、「空白の100年」の歴史のうち、これまでに明らかになっていることは以下の2つのみである。

判明している「空白の100年」に関する情報

  • 3つの古代兵器「プルトン」「ポセイドン」「ウラヌス」が存在した
  • 地上の人物ジョイボーイが存在し、人魚姫と約束を交わしたが守られなかった

また、ポーネグリフを読み解くことで、空白の100年の歴史を知ったとされる人物についてもまとめておく。

  • 元ロジャー海賊団(ゴール・D・ロジャー、シルバーズ・レイリー、光月おでんなど)
  • オハラの考古学者クローバー博士(研究により空白の100年の仮説を立てた)

これら、「空白の100年」に関する前提条件を踏まえ、「空白の100年」を知る人物達の発言から「空白の100年」という語られぬ歴史の内容を考察する。

「空白の100年」とは「この世界の全て」である

ロジャー海賊団が知る「空白の100年」

ワンピースにおける歴史上初めてグランドラインを制覇し、最果ての島「ラフテル」へたどり着いたロジャー海賊団は「空白の100年」の内容を知っているという。元ロジャー海賊団副船長レイリーが「空白の100年」について以下のように語っている。

ロビン「あなた達は900年前に始まる”空白の100年”に世界に何が起きたのかを知ってるの?」
レイリー「…ああ知っている 我々は…歴史の全てを知った…」(中略)「聞きたいと言うならば この世界の全てを 今 話そう」ワンピースワンピース52巻507話

「空白の100年」について知っているかと問うロビンに対し、「歴史の全て」を知ったというレイリーであるが、直後に「空白の100年」を含む歴史を「この世界の全て」と言い換えている。

空白の100年含む歴史歴史の全てこの世界の全て

このセリフでレイリーは「かつての」世界の全てではなく「この」世界の全てと言っていることから、「空白の100年」とは、単なる過去に起きた「歴史」ではなく、現在の世界にまで影響するものであると言える。

ゾウ編で新たに言及された「空白の100年」

ゾウ編では「ポーネグリフ」を作った一族がワノ国の「光月家」であると判明し、元ロジャー海賊団のクルーとしてラフテルに辿り着いた光月おでんも「空白の100年」を知る人物であると明かされた。

錦えもん「『海賊王』ゴール・ディー・ロジャーと共に 最後の島『ラフテル』に辿り着き!! 世界の秘密を知ったお方でござる!!!」ワンピース82巻818話

ラフテルに辿り着いて知った「世界の秘密」とは、「空白の100年」のことであるから、レイリーの発言と合わせて考えると、その関係は以下のようになる。

空白の100年この世界の全て世界の秘密

つまり、「空白の100年」とは、「現在の世界」にまで影響する何らかの「秘密」であると言える。

そして、世界政府がポーネグリフの解読を禁止していることから、「秘密にしたい側」である「世界政府」にとっての「不都合な歴史」であると考えてよいだろう。

「空白の100年」とは、「現在の世界にまで影響する秘密」であり、世界政府にとって「不都合な歴史」である。

だとすると、空白の100年に関してオハラのクローバー博士が立てた仮説はやはり真実に迫る内容であったことになる。

クローバー博士の立てた「空白の100年」に関する仮説

クローバー博士の仮説「空白の100年=不都合な歴史」

考古学の聖地オハラのクローバー博士は「ポーネグリフ」を解読することで、「空白の100年」について以下の仮説を立てた。

クローバー博士「奇遇なことに…”空白の100年”が明けた今から800年前 その時ちょうど誕生したのが「世界政府」”滅びた者達”の”敵”が もし現在の「世界政府」ならば “空白の100年”とは「世界政府」の手によってもみ消された不都合な歴史とも考えられる…!!!」
ワンピース41巻395話

先ほども考察したように、クローバー博士も「空白の100年」とは「世界政府」の手によってもみ消された「不都合な歴史」であると仮説を立てている。

ならば、その「空白の100年」=「不都合な歴史」とは何か。

クローバー博士はさらに「空白の100年」について、かつて強大な力を誇った「巨大な王国」が存在したと語っている。

尾田栄一郎「ONE PIECE」41巻395話/集英社

クローバー博士「遥か昔の文献と発見したいくつかの”歴史の本文(ポーネグリフ)”を読み解く事で我々はやがて一つの国の存在に気づいた……今はもう跡形もないが文献の上に浮かび上がったのはある巨大な王国の姿……!!」
ワンピース41巻395話

つまり、空白の100年には「巨大な王国」と「連合国(のちの世界政府)」という2つの勢力が敵対していたということになる。

巨大な王国←敵対→連合国(のちの世界政府)
「巨大な王国」を滅ぼして現在の世界政府を作った勢力については、ドレオスローザ編おけるドフラミンゴの発言で、アラバスタ王国を含む「20の王国の連合国」であったと明かされている(73巻722話)。

「連合国」は「巨大な王国」を滅ぼしてワンピース世界の実権を握ったのであるから、もともと世界の実権は「巨大な王国」側にあったのではないか。

かつて「巨大な王国」は、世界を滅ぼすほどの威力を持つ「古代兵器」の情報を持ち、「強大な力」を誇ったと強調されている点を考えても、実際に世界を支配していたかは定かではないが、世界の実権を握るほどの力を持っていたことは確かである。

空白の100年の歴史

巨大な王国→世界の実権→連合国(のちの世界政府)

「空白の100年」に世界政府へ世界の実権が移ったのだとすると、「空白の100年」とはその「実権を奪った方法」が不正であったために「不都合な歴史」なのではないか。

天竜人の権威は「世界政府」を創った創造主の末裔である点にあり、その過程が不正であるとしたら、それは「現在の世界にまで影響する秘密」であると言えるだろう。

「空白の100年」とは、世界政府が「巨大な王国」を滅ぼして不正に「世界の実権を握った過程」という不都合な歴史である。

この考察の根拠として、このサイトで何度も取り上げ、「ワンピース世界の縮図」であるとしている「ドレスローザ編」を見ていこう。

「空白の100年」を作り出したのは「イム様」であるか

「空白の100年」と「イム様」

ルフィの故郷「ゴア王国」は「世界の縮図」と呼ばれたが、ゴア王国と似ている国として描かれた「ドレスローザ王国」こそまさに「ワンピース世界の縮図」であると考えられる。実際に、元天竜人ドフラミンゴによる支配は「世界政府の支配そのもの」と表現された(73巻726話)。

そのドフラミンゴの支配の要は「ホビホビの実」の能力者シュガーの能力による「記憶の喪失」であった。

ホビホビの実の能力者シュガー

ドンキホーテファミリー「トレーボル軍」の特別幹部であり、モネの妹。超人系悪魔の実「ホビホビの実」の能力者。触れた人間をオモチャに変えることができ、オモチャに変えられた人間は周囲の記憶から抹消される。

この「失われた記憶」が「空白の100年」を暗示していることは明らかであろう。「空白の100年」が「この世界の全て」とされたように、「失われた記憶」も「ドレスローザの全て」と呼ばれた。

失われた記憶空白の100年

さらに、この考察を裏付けるように、シュガー自身とリンクする人物もワンピースのその後の物語に登場している。「世界会議」が行われた聖地マリージョア「パンゲア城」でのシーンである。

五老星「おおイム様……!!(中略)歴史より消すべき”灯”がまた お決まりでしょうか?然らば その者の名を!!」
ワンピース90巻908話

この「歴史より消すべき”灯”」というセリフから、「イム」という人物が「空白の100年」に関わっていることは明らかである。

そして、イムとシュガーにはいくつかの共通点がある。

  • 過去を消す能力
  • 王冠
  • フードとマント
  • 子供のような振る舞い
  • 幹部のみが存在を知る

ちなみに、「マリージョアの国宝」との関連で、天竜人側には「不老」の存在がいるとしたが、シュガーが「ホビホビの実」の能力により年をとらないことを考えると、不老の人物とはシュガーと対応するイムである可能性が高い。

イムが不老の存在であるならば、「空白の100年」から生きていると考えられ、「空白の100年」を作り出した張本人である可能性もある。

「失われた記憶」と「空白の100年」

ドレスローザ編で描かれた「失われた記憶」が「空白の100年」とリンクしていると考えて考察を進める。

ドレスローザ:シュガー→記憶の喪失
800年前の世界:イム→空白の100年

この2つが対応しているとするならば、「失われた記憶」の内容を見ることによって「空白の100年」の内容も解明できるはずである。

ドレスローザにおける「失われた記憶」とは何であったか。

それは、前ドレスローザ国王である「リク王」に関する記憶の全てであり、ドフラミンゴがドレスローザの実権を不正に奪った過去でもある。

だからこそ、ドレスローザで片足の兵隊キュロスは「SOP作戦」により、シュガーを気絶させて人々の「失われた記憶」を取り戻し、共に戦う反ドフラミンゴ勢力を集めたのである。

「SOP作戦」が成功し、過去の不正が暴かれたことでドフラミンゴの権威は失墜した。同じようにワンピースの物語終盤に「空白の100年」が暴かれることによって、天竜人の権威の失墜が起こると考えられる。

「ドレスローザ」と「空白の100年」の対応については、以下の記事に詳しく考察している。

【ワンピース最終回】巨大な戦いは既に描かれている!古代兵器の用途とドレスローザ
未来に起こる世界中を巻き込む程の「巨大な戦い」とは何か。ワンピース最終章「巨大な戦い編」についてドレスローザ編に描かれた伏線を読み解き、最終回考察「巨大な戦い編」として考察する。
「空白の100年」を作り出したのはイムであり、世界の実権を不正に奪った過去が暴かれることによって、ワンピースの物語終盤に天竜人の権威が失墜する。

ドレスローザにおける「記憶の喪失」と「空白の100年」との関係から、「不都合な歴史」の内容を「世界政府が巨大な王国を滅ぼして不正に世界の実権を握った過程」であると確認した。

だとすると、先ほど引用したセリフにおいて、レイリーや錦えもんは、「世界政府の秘密」「天竜人の秘密」ではなく、なぜ「この世界の全て」「世界の秘密」と表現したのだろうか。

ポーネグリフを読んでも「空白の100年」を知ることはできない

最後の島ラフテルと「空白の100年」

ホールケーキアイランド編で気になる発言があった。ポーネグリフの置かれた「宝物の間」を警護していたタマゴ男爵のセリフである。

タマゴ男爵「“ポーネグリフ”は約30個存在すると言われているのだボン!! ーその内”情報”を持つ石が9つ!!! それらを最後の島ラフテルに導いた時 石はこの世の”真実”を語り始めるのでソワール!!」ワンピース84巻856話

このセリフによると「リオ・ポーネグリフ」を最後の島ラフテルに導いた時、初めて「この世の真実」=「空白の100年」の内容を知ることができると取れる。

タマゴ男爵は「空白の100年」について知る人物ではないが、ロジャー海賊団としてラフテルに辿り着いた光月おでんも同じ内容の発言をしている。

光月おでん「ーあの日 おれ達は世界の全てを知ったー “空白の100年”とは…!! “Dの一族”とは……!! 「古代兵器」とは……!!」
ワンピース96巻967話

ロジャー海賊団は幾つかの「リオ・ポーネグリフ」を手に入れているが、「空白の100年」の内容を知ったのは「リオ・ポーネグリフ」を解読した時ではなく、ラフテルに着いた「あの日」である。

尾田栄一郎「ONE PIECE」12巻105話/集英社

この2つのセリフから、「リオ・ポーネグリフ」を解読するだけでは「空白の100年」を知ることはできないと考えられ、ラフテルに到着する必要があるということになる。

「巨大な王国」が「空白の100年」を知るための「リオ・ポーネグリフ」だけでなく、ラフテルへ導く「ロード・ポーネグリフ」をも同時に残した理由もそこにあるのではないだろうか。

ラフテルにある「空白の100年」を示すもの

それでは、最後の島「ラフテル」には何があるのだろうか。

「ラフテル考察編」では、最後の島「ラフテル」とログポースの最終地点「ロードスター島」は滅ぼされた「巨大な王国」の一部であり、もともと一つの島であったと考察している。そして2つの島には「巨大な王国」の遺跡が存在するとした。

最後の島「ラフテル」に関して詳しい情報はわからないが、少なくとも「ロードスター島」には「ポーネグリフを生み出した文明(巨大な王国)の謎に気づく何か」があると確定している(82巻820話)。

その「何か」とは古代文字を解読できる光月おでんが加わる以前のロジャー海賊団にも分かる「何か」であることから、巨大な王国の「遺跡」であると考察した。

この部分について、「空白の100年」という切り口から考えてみても同じ答えに辿り着く。

「空白の100年」の歴史や「巨大な王国」についての「真実」は「リオ・ポーネグリフ(真の歴史の本文)」を読めば分かるとされているが、「これが真実の歴史だ」と記してもその歴史が正しいかどうかは判断できない。

だとすれば、空白の100年に「巨大な王国」が存在したという証拠がラフテルにはあるはずであり、「巨大な王国」は滅亡を悟ってポーネグリフと共に「巨大な王国」の一部を隠したと考えられる。

クローバー博士「”古代兵器”は確かに世界を脅かす!!! ……だが!! それ以上に歴史と共に呼び起こされる その王国の”存在”と”思想”こそが お前達「世界政府」にとっての脅威なのではないのか!!!」
ワンピース41巻395話

クローバー博士は「世界政府」は巨大な王国の「存在」と「思想」を恐れているとしたが、ラフテルに巨大な王国の一部が残っているとすれば、リオ・ポーネグリフを解読し、ラフテルに辿り着くことで、その両方が明るみに出ることになるのである。

  • 存在:最後の島「ラフテル」
  • 思想:ポーネグリフ

空白の100年に存在した都市「シャンドラ 」という地上で途絶えた歴史が空島に飛ばされたことで残っていたように、最後の島ラフテルにも「空白の100年」の真実の歴史の証拠として、巨大な王国の遺跡が残っていると考えられるのである。

詳しくはラフテル考察編に詳しく考察している。

【ワンピース】ラフテルの正体はあの島!ロードスター島とロードポーネグリフの示す場所を考察
「ラフテル」はどこにある?「ひとつなぎの大秘宝」が存在し、ロードポーネグリフの示す4つの地点の中心にあるとされる最果ての島ラフテル。ログポースの最終地点「ロードスター島」との関係とは?ワンピース本編に描かれた伏線からラフテルを考察する。 「ひとつなぎの大秘宝」が存在する場所 最果ての島「ラフテル」。ロードポーネグリフの示す4つの地点の中心にあるとされるその場所とは?ログポースの最終地点「ロードスター島」との関係は?ワンピース本編に描かれた伏線からラフテルを考察する。
リオ・ポーネグリフを解読するだけでは「空白の100年」を知ることはできず、空白の100年の歴史の証拠として、最後の島ラフテルに「巨大な王国」の遺跡が存在する。

「空白の100年」について、さらに「月の古代遺跡」「天竜人の嘘」について考察する。(後半部分は現在更新中です。)

この考察にコメントする