ドレスローザ編はワンピースの物語の縮図?ドレスローザ王国と「青色の星」には実は意外な繋がりがあった。イム様と「空白の100年」の秘密とは…「世界の縮図」ドレスローザを見るとワンピース世界の全てが見えてくる。

ドレスローザはワンピースの世界「青色の星」を表している!?

ドレスローザは「世界の縮図」

ドフラミンゴによるドレスローザ王国の支配は「世界政府そのもの」と表現されたが、それを感じ取ったルフィとサボは故郷「ゴア王国」を連想した。

ゴア王国についてモンキー・D・ドラゴンが「世界の未来の縮図」と発言していたことを考えると、ドレスローザ王国もまた「世界の縮図」と言える。

世界の縮図=ゴア王国ドレスローザ

ドレスローザ王国の中心には元天竜人ドフラミンゴが住む王宮があり、王の大地を挟む形で領土をちょうど半分に分けるように長い橋のような建造物が描かれている(下図)。

このドレスローザの構図はまさにワンピース世界を表しているのではないか。

ワンピースの世界である「青色の星」には「レッドライン」という世界を分かつ壁(大陸)があり、その世界を一周する大陸の上に天竜人の住む「聖地マリージョア」がある。

聖地マリージョア – 住民:天竜人 – レッドライン
   | 対応
ドレスローザ王宮 – 住民:元天竜人 – 橋のような建造物

さらに、ドレスローザを「青色の星」と考えると、隣国「グリーンビット」はちょうどワンピース世界の「月」である「フェアリーヴァース」を表しているように見えるのである。

ドレスローザと青色の星の共通点

これらドレスローザと青色の星の類似点は何を意味するのだろうか。実はグリーンビットと月に関しては、似ている点は地形だけではない。

グリーンビットの住人「トンタッタ」と「月の人」の共通点

トンタッタの歴史と月の壁画

青色の星の衛星「月(フェアリーヴァース)」の詳細はエネルの扉絵シリーズ「エネルのスペース大作戦」にて描かれた。

尾田 栄一郎「ONE PIECE」49巻472話/集英社

その扉絵シリーズ「エネルのスペース大作戦Vol.35」には「壁画に学ぶ。太古に生きた翼を持った”月の人”」とあり、太古の月には住人がいたことが分かっている。

グリーンビットにも「トンタッタ」という小人族が住んでいるが、この小人族トンタッタと「月の人」との共通点も非常に意味深である。

グリーンビット

  • 住人:妖精トンタッタ
  • 地下の王国
  • 資源不足でドレスローザへ
– 共通 –

フェアリー(妖精)ヴァース

  • 住人:月の人
  • 地下の都市
  • 資源不足で青色の星へ

空島編でエネルは月を「フェアリーヴァース(限りない大地)」と呼んだが、スペルに「Fairy(妖精)」とあるように月は「妖精」と関係するようである。

一方、グリーンビットの住民トンタッタはドレスローザ国民から「妖精」と呼ばれていた(ワンピース71巻702話)。

また、「月の人」は月の地下に都市を築いたが、トンタッタも同じようにグリーンビットの地下に王国を築いている。

さらに気になるのが、「トンタッタ」と「月の人」の歴史の共通点である。

トンタッタの歴史と「月の人」の歴史

トンタッタの歴史をトンタ長ガンチョは次のように説明している。

ガンチョ「我々トンタッタ族は 自国にない資源を求め海へ出て 大人間に発見されては 絶滅の危機に瀕していたという…」

引用:ワンピース73巻726話

この「自国にない資源を求め」という部分であるが、月の人とも共通している。

エネルのスペース大作戦Vol.36「月の都市その名も”ビルカ”。資源不足で青色の星へ飛ぶ」

引用:ワンピース49巻472話

トンタッタと「月の人」は共に何らかの資源を求め、それぞれドレスローザと青色の星へやってきた。この対応関係は「月の人」の歴史を考える上で重要であるが、この部分は「月の人」考察シリーズで詳しく考察した。

【ワンピース】月の人は青色の星で何を?ゲダツの扉絵が明かす月の古代文明考察
エネルの扉絵シリーズに描かれた「月の遺跡」と「月の人」の謎の伏線。青色の星に飛び立った月の人のその後は? 月の古代遺跡はワンピース本編にどのように関わってくするのか ゲダツの扉絵に描かれた伏線をもとに考察する。

追記

「空白の100年」を作り出した張本人?謎の人物「イム様」

ドレスローザの「失われた記憶」

元天竜人ドフラミンゴによるドレスローザ支配は「世界政府そのもの」とされたが、ドフラミンゴの支配とは「ホビホビの実」の能力者シュガーによる「記憶の喪失」が要であった。

ホビホビの実の能力者シュガー

ドンキホーテファミリー「トレーボル軍」の特別幹部であり、モネの妹。超人系悪魔の実「ホビホビの実」の能力者。触れた人間をオモチャに変えることができ、オモチャに変えられた人間は周囲の記憶から抹消される。

シュガーの能力によって失われた記憶とは、明らかに「空白の100年」を暗示している。

失われた記憶空白の100年

「空白の100年」について元ロジャー海賊団レイリーは「この世界の全て」と言い換えているが、「失われた記憶」も「ドレスローザの全て」と呼ばれた。

「空白の100年」とは

ワンピース世界の約900年前から800年前にあたる100年間の語られぬ空白の歴史。「歴史の本文(ポーネグリフ)」を解読することで明らかになるとされているが、世界政府によって、その研究は禁止されている。

ドレスローザ王国を「ワンピース世界の縮図」と考えると、ワンピース世界の成り立ちを考える上で重要となる「空白の100年」の秘密が見えてくる。

シュガーとイム様

シュガーの能力により、国民の記憶を消すことでドレスローザ王国を乗っ取ったドフラミンゴであるが、ドレスローザ後の物語にシュガーとリンクする人物が登場した。

ワンピース90巻908話で聖地マリージョア「パンゲア城」に描かれた「イム様」と呼ばれる謎の人物である。

ドレスローザ編では、シュガーの能力によって「記憶から消された者」がいたように、過去にイム様によって「歴史から消された人物」がいることを仄めかすセリフが描かれた。

五老星「おおイム様……!!(中略)歴史より消すべき”灯”がまた お決まりでしょうか?然らば その者の名を!!」

引用:ワンピース90巻908話

そして、「イム」と「シュガー」には多くの共通点がある。

  • 過去を消す能力
  • 王冠
  • フードとマント
  • 子供のような振る舞い
  • 幹部のみが存在を知る

これらの共通点から、明らかにイムとシュガーはリンクする人物であると考えられる。

イムシュガー

「マリージョアの国宝」との関連で、天竜人側に「不老」の存在がいると考察したが、シュガーが「ホビホビの実」の能力により年をとらないことを考えると、「不老の人物」とはシュガーと対応するイムであるのではないか。

イムが不老の存在であるならば、「空白の100年」から生きている可能性があり、「空白の100年」を作り出した張本人であるということになる。

ドレスローザ編に「空白の100年」の秘密が描かれている

「失われた記憶」と「空白の100年」の秘密

シュガーとの共通点からイムが「空白の100年」を作り出した人物であるとすると、その関係は以下のようになる。

シュガー記憶の喪失イム空白の100年

よって、ドレスローザ編における「失われた記憶」の内容を考えれば、「空白の100年」という隠された歴史の内容を推測することができる。

シュガーのホビホビの実の能力によって「失われた記憶」とは何であったか。

それは、前ドレスローザ国王である「リク王」に関する記憶の全てであり、ドフラミンゴがドレスローザの実権を不正に奪った過去でもある。

そして、ワンピース世界においても「空白の100年」明けた直後、世界の実権を握る新たな勢力が登場している。

「世界政府」創設の背景

ドレスローザ編でドフラミンゴは、その勢力について以下の様に説明した。

「今から800年も昔の話だ…ロー……20の国の…20人の王が世界の中心に集い……一つの巨大な組織を作り上げたーそれが現在の”世界政府”だ…

『創造主』である王達は…それぞれの家族を引き連れ『聖地マリージョア』に住む事にした…(中略)

ー今もなお住み続け…世界に君臨するその…”創造主”の末裔達こそが…”天竜人”だ!!」

引用:ワンピース73巻722話

「空白の100年」が明けた直後、天竜人の先祖である20人の王達によって、現在の「世界政府」という組織が作られたという。

ドレスローザの「失われた記憶」と「空白の100年」が対応しているとすれば、その関係は以下のようになる。

失われた記憶

ドフラミンゴ:王国の実権を不正に奪った

空白の100年

20人の王:世界の実権を不正に奪った

さらに、ドフラミンゴの一族である「ドンキホーテ家」は、800年前に「世界政府」を創設した20の王族の一つであったのである。

そして、天竜人の権威とは「世界政府」を作った「創造主の末裔」という点にある。

「世界政府」を創設し、世界の実権を奪った過去が不正なものであったとすれば、天竜人の権威は地に落ちることとなる。

片足の兵隊キュロスは「SOP作戦」により、シュガーを気絶させ、人々の「失われた記憶」を取り戻すことに成功した。そして、過去の不正が暴かれたドフラミンゴの権威は失墜した。

同じようにワンピースの最終章では「空白の100年」の秘密が暴かれることによって、天竜人の権威の失墜が起こると考えられる。

「空白の100年」の内容については、以下にさらに詳しく考察している。

【ワンピース】空白の100年とイム様…ポーネグリフに書かれた「語られぬ歴史」の全てを考察する
「空白の100年」に一体何が?ワンピース世界の語られぬ歴史「空白の100年」の内容とは。リオ・ポーネグリフを読み解くことで暴かれる「世界の秘密」「この世の真実」について、クローバー博士のセリフをもとに考察する。

ドレスローザ編とは「ワンピースの物語の縮図」である

ここまで、ドレスローザの地形と支配構造は「ワンピース世界の縮図」であると考察してきた。そして、そのドレスローザ王国をルフィは多くの海賊達と共に自由な国へと導いた。

その過程とは、「青色の星」を真に自由な世界へと変えていく過程を表していると考えられる。

ドレスローザ→自由な王国へ
青色の星→自由な世界へ

ドレスローザ編のラストには、以下の様なナレーションが描かれた。

極めて異例の「子分盃」 引き寄せられてか図らずか ”麦わら”ルフィの子分にと 名乗り集った曲者7人 この先 各個に成長を遂げ…いずれ歴史に名を残す─「一大事件」を引き起こすのだが…… 今はまだ… 誰も知らない物語

引用:ワンピース80巻800話

ドレスローザ編との関係から考えれば、「一大事件」とは、ルフィが「自由な世界」を実現するための戦いであると考えられる。

それこそまさに、頂上戦争終盤の白ひげの言葉にあった「巨大な戦い」である。

一大事件巨大な戦い=自由な世界を実現する戦い

よって、ドレスローザ編とは、「ワンピース世界の縮図」であり、「ワンピースの物語の縮図」であったと言えるのである。

ドレスローザ編をさらに詳しく見ていくと、「ひとつなぎの大秘宝」の正体や「3つの古代兵器」の用途、「巨大な戦い」の詳細が描かれている。

「巨大な戦い」とワンピース最終章については、以下の記事に詳しく考察した。

「巨大な戦い」は既に描かれている!古代兵器の用途とドレスローザ
未来に起こる世界中を巻き込む程の「巨大な戦い」とは何か。ワンピース最終章「巨大な戦い編」についてドレスローザ編に描かれた伏線を読み解き、最終回考察「巨大な戦い編」として考察する。

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