Dはドラゴンか？嵐を呼ぶ力と巨大な王国の龍神信仰｜ワンピース1085話追記

Dの由来はドラゴンか？「Dはまた必ず嵐を呼ぶ」の意味とは？Dの一族が嵐を呼ぶ現象から巨大な王国が持っていた「龍神信仰」について考察します。ワンピース1085話追記あり。ネタバレ注意。

Dの意味は嵐を呼ぶドラゴンか？

Dは嵐を呼ぶ

ドレスローザ編で元天竜人コラソンが「Dの一族」について重要な発言をしました。

コラソン「『”D”は また必ず嵐を呼ぶ』…!!!」
ロー「何なんだよ!! おれは怪物かなんかなのか!!?」

コラソン「−かもな 真相は誰も知らないが 世界各地の歴史の裏で脈々と受け継がれている名だ…!! −そしてある土地では”Dの一族”をこう呼ぶ者達もいる…!! “神の天敵”」

今回はDの一族の正体をこの「Dは嵐を呼ぶ」という視点から考察します。

Dが嵐を呼ぶ現象

ワンピース作中には、Dの一族が嵐を呼んだと考えられる現象がいくつか描かれています。

まず、ゴール・D・ロジャーはワンピース0巻で描かれた「エッド・ウォーの海戦」において、突然の嵐に絶体絶命のピンチを救われています。

「絶体絶命と思われたロジャーの船は 突如大きく荒れ狂う天候に救われ−結果 シキの大艦隊の半分を海に沈め−さらにシキに襲いかかった不慮の事故により−からくも痛み分けとなり戦場を突破した−」

同じくDの一族ルフィもローグタウンで「突然の嵐」に命を救われています。ルフィーが処刑台に拘束され、バギーに首をはねられる直前に雷が落ちました。

サンジ「おい お前 神を信じるか?」（中略）
スモーカー「これが全て偶然か…!!? まるで”天”があの男を生かそうとしている様だ!!!」

ローグタウンにはルフィの父ドラゴンがいたので、「風」に関する能力を持つとみられるドラゴンの能力で嵐が起きた可能性もあります。

しかし、スモーカーやサンジが「神」の存在を匂わせていることから、この雷はルフィ自体に備わる何らかの特性であると考えられます。

そして、「風」を操る父ドラゴンの名前もまた意味深です。

「龍：ドラゴン」といえば天候を操る神とされ、特に「水」「風」「雨」を司り「嵐」を呼ぶという「龍神信仰」があります。

「Dの一族」が「嵐を呼ぶ」のであれば、Dの一族の「D」は「DRAGON：龍」の「D」を表すのではないでしょうか。

カイドウの能力と龍

ワノ国編では「ウオウオの実幻獣種モデル青龍」の能力を持つカイドウが登場しています。

カイドウは「焔雲」を生み出すことができ、龍の姿で現れる際には「暗雲」が立ち込めることから、ワンピース世界でも「龍」と「嵐」は関連づけられていることがわかります。

さらに、かつて「神」と呼ばれた「ルナーリア族」キングの技もなぜか「龍」に関係します。

この「D」「龍」「神」の関係はワンピースの物語において非常に重要です。

アラバスタ王国王女ビビとDの能力

ビビとDの血統

Dの一族を「嵐を呼ぶ」という視点で見ると、もう一人Dの血を引く可能性のある人物がいます。アラバスタ王国女王ネフェルタリ・ビビです。

ビビはアラバスタ編の終盤に「雨雲」を呼んでいます。

ビビ「戦いを…!!!!やめて下さい!!!!（中略）今 降っている雨は…!! 昔の様にまた降ります 悪夢は全て…終わりましたから…………!!!」

長年雨の降らなかったアラバスタ王国に雨が降った重要なシーンです。ちなみに、この時クロコダイルを倒したルフィの技は「ゴムゴムの暴風雨」です。

ビビがDであるとすると、父コブラも「D」となってしまうので、ネフェルタリ家自体がDの一族である可能性は低いですが、アラバスタ王国は「巨大な王国」と関係の深い国であるので、Dの一族の血がどこかに残っている可能性があります。

ビビは母ティティと似ていることが強調されているので、Dの血はネフェルタリ家ではなく母ティティの側に流れているのかもしれません。

このサイトでは、アラバスタ王国には「Dの意志」が受け継がれていると考察しています。そのアラバスタ王国の大浴場には「龍」のオブジェがあります。

そして、ポーネグリフのあったアラバスタ王国「王家の墓」にもやはり「龍」が描かれています。

やはり、Dと龍には深い関係があるのではないでしょうか。

アラバスタ王国に受け継がれるDの意志については以下に考察しています。

巨大な王国があった超意外な場所！ネフェルタリ家とDの意志｜ワンピース考察

「空白の100年に存在したとされる「巨大な王国」はどこに存在したのか。世界政府が恐れる巨大な王国の「正体」と「思想」とは? 「Dの意志」とネフェルタリ・コブラの発言から考察する。

アラバスタ王国と龍神信仰

このサイトではアラバスタ王国の思想は「Dの意志」と共通であると考察しています。

だとすれば、アラバスタ王国で描かれたモチーフから巨大な王国の思想が読み解けるかもしれません。

ならば、アラバスタ王国で「天候を操る」というキーワードが強調されていたことは意図的であると考えられます。

まず、王国の乗っ取りを目論んだクロコダイルは雨を呼ぶ粉「ダンスパウダー」を使用し、雨を奪いました。

さらに、天候を操るナミの武器「クリマタクト」が初めて登場したのもアラバスタ編です。

ナミ「くらいなさい 私の新兵器!! “天候棒（クリマタクト）” ある時は雲を呼び!! ある時は雨を降らし!! ある時は風を起こす!! 組み換えられた奇跡の棒は天変地異を引き起こす!!!」

天候棒を使用してナミが操ったのは、先ほど龍が操るとした「雲」「雨」「風」です。

さらに、アラバスタ国王コブラは「天候は神の営み」であると発言しています。

やはり、アラバスタ王国には「龍神信仰」があったのではないでしょうか。

巨大な王国の思想は「太陽信仰」と「龍神信仰」か

巨大な王国と「太陽」「龍」

Dの意志考察で、Dの意志とは「夜明け：DAWN」を起こす意志であり、空白の100年に「DAWN王国」と呼ばれた「巨大な王国」の思想が受け継がれていると考察しました。

そして、巨大な王国に関係すると考えられるポーネグリフ所持国には「太陽」だけでなく「龍」のイメージが描かれています。

空島の地図には龍が描かれており、シャンドラでは龍に似た巨大な蛇「カシ神」が崇められていました。

龍神信仰においては蛇が龍になるとされ、蛇は龍と同一視されており、カシ神が初めて登場した287話「神殺し」のカラー絵にも龍が龍が描かれています。

また、リュウグウ王国にある竜宮城にも巨大な龍の像がありました。

巨人の国エルバフにポーネグリフがあるかは不明ですが、太陽の神信仰があったことから、巨大な王国と関係が深い国であると考えられます。

そして、エルバフ出身の新巨兵海賊団の船にも龍らしき生物が描かれています。

このことから、Dの一族と「龍」は非常に関係が深いと考えられ、「D」は「太陽」に関係する「夜明け：DAWN」だけでなく「龍：DRAGON」の意味を持つと考えられます。

巨大な王国における「太陽信仰」については以下に詳しく考察しており、天竜人が「太陽十字」を「世界政府のシンボル」に、「龍」を「竜」に塗り替えたと考察しています。

世界政府マークの秘密！太陽十字とワノ国開国の意味｜ワンピース最終章考察

ワンピース1018話で明かされた「太陽の神ニカ」の正体と「世界の秘密」とは。ワンピース本編に描かれる「太陽十字」の伏線から世界政府が消したがる「空白の100年」の根幹について考察する。ワンピース最終章考察

まとめ：嵐を呼ぶDと旧世界の「太陽信仰」と「龍神信仰」

龍と神

一般的に「龍」には「神」のイメージがあります。尾田先生が影響を受けている「ドラゴンボール」にも神龍（シェンロン）が登場します。

尾田先生自身もコミックスのそでにて、以下のような発言をしています。

尾田先生「江ノ島には龍がいる。神に最も近い生物。それが龍。龍って食えるのかなあ」

龍が神に関係するとすれば、かつて「神」と呼ばれたルナーリア族キングが「龍」に関する技を使用していたことも納得です。

キングの技「火龍皇」とはまさに「太陽」と「龍」を表しています。

竜と悪魔

今回は、かつて栄えた巨大な王国の「龍神信仰」と「Dが嵐を呼ぶ現象」について考察しました。

しかし、ワンピース世界にはもう1つ「ドラゴン：竜」を名に持つ「天竜人」が登場します。

天竜人はパンクハザードでベガパンクが作った西洋風の「竜」を気に入ったとされていることから、明らかに巨大な王国側の「龍」と区別されています。

一般的に東洋の「龍」が神のイメージを持つのに対し、西洋の「竜」とは、「悪魔」を表します。

ワンピース世界に登場する2つの「ドラゴン」は対立関係にあり、「りゅう」の漢字に注目すると、神と悪魔が逆転していることは非常に興味深いです。

天竜人とドラゴンのイメージについては別記事に考察予定です。この考察に関する意見や感想はコメント欄に何でも残していってください。

Dの意志考察では、「Dが嵐を呼ぶ」の別の意味についても考察しています。興味のある方はこちらもどうぞ。

【Dの意志】受け継ぐ3つの思想!?神の天敵Dの一族の正体と世界の破壊の目的を考察

受け継がれる意志＝Dの意志とは何か。宿命の種族「Dの一族」の正体とは？「D」の由来や意味、Dの一族の目的である「世界の破壊」とは...ワンピースにおいて最も重要な伏線の一つ「Dの意志」について、Dに関する謎をまとめ、Dの一族の全てを考察する。

追記：ゴッドバレー事件と旧世界の神

ゴッドバレー事件考察にて、壊滅した元ロックス海賊団らの事件後の行動から、事件に関わる以下のキーワードを導き出しました。

Dの一族が「龍神」に関係があるとすると、ゴッドバレー事件に「ウオウオの実」が関わる意味が見えてきます。

ビッグ・マム「『ロックス』が滅びたあの日“ゴッドバレー”でおれがお前に その『ウオウオの実』の幻獣種をくれてやったんだ!! 恩は一生だぞカイドウ!!!」

ゴッドバレー事件には、ロジャー、ガープ、ロックスという3人の「D」が関わっています。

その場所になぜ「ウオウオの実」があったのでしょうか。ここでの考察が正しいとすれば、うっすらと事件の真相が見えてきます。

ゴッドバレーにはクローン製造施設があった!?イム様の不老の秘密とロックス海賊団｜1072話追記

ゴットバレー事件に関わるイム様の秘密とは…前回に引き続き、ロックス海賊団の共通点からゴッドバレー事件に関して「クローン技術」とイム様について考察します。ワンピース1072話追記。

Dに関係する「ジョイボーイ」の伝説を信じるルナーリア族のキングが「龍」の能力を持つカイドウこそがジョイボーイであると考えた理由もここにあります。

つまり、「ゴッドバレー」の「ゴッド」とは「旧世界の神」に関係する可能性があります。ゴッドバレー事件と「ウオウオの実」の関係については次回以降考察します。

追記：1085話にてネフェルタリ家がDの一族であると確定

このサイトでは、アラバスタ王国は「巨大な王国」との関係が深く、「Dの一族」の思想を強く受けていると考察してきましたが、まさかのネフェルタリ家自体がDの一族でした。

コブラ「800年前アラバスタ王国を治めていた女王の名は…『ネフェルタリ…』『”D”・リリィ』…」

だとすると、これまでDの思想であると考察してきたコブラ王の「国とは人なのだ」という言葉はDの意志に関係するとみてよさそうです。

また、この考察でも取りあげたように、アラバスタ王国に雨を降らせたビビの能力は「Dが嵐を呼ぶ現象」の1つと考えることができます。

巨大な王国があった超意外な場所！ネフェルタリ家とDの意志｜ワンピース考察

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