古代兵器プルトンと「月の人」の意外な関係とは…遥か昔「青色の星」に移住した「月の人」の宇宙船がインペルダウンに?受け継がれたプルトンの設計図をヒントに古代兵器プルトンの技術・構造を考察します。

古代兵器プルトンの正体に関する前回の考察まとめ

前回、古代兵器プルトンの正体に関して、2つの古代兵器編「アラバスタ編」「ウォーターセブン&エニエス・ロビー編」に描かれた伏線から古代兵器プルトンの正体を以下のように考察しました。

前回までの古代兵器プルトン考察まとめ
  1. 古代兵器プルトンは「地獄」に関係し、悪魔を操る。
  2. 古代兵器プルトンにはクラバウターマンが宿っており、悪魔の実を食べさせることが可能である。
  3. 古代兵器プルトンとは悪魔の実を食べた「空飛ぶ戦艦」である。
  4. 古代兵器プルトンの正体は宇宙船である。

これらの根拠については、「プルトン考察前半」に詳しく考察しています。

古代兵器プルトンは宇宙船!?「悪魔の実」を食べた戦艦とマクシムの秘密を考察

ここでは、古代兵器プルトンがどのように「島一つ消し飛ばす兵器」となるのか、古代兵器プルトンの技術的側面について考察します。

古代兵器プルトンの設計図には何が描かれていたのか?

古代兵器プルトンの設計図を知る3人の船大工

古代兵器プルトンの機能を考えるにあたって、古代兵器プルトンの設計図が登場した「ウォーターセブン編」は重要な役割を持っていると考えられます。

古代兵器プルトンの設計図が登場したシーンを振り返って見ましょう。

アイスバーグ「………!! 何の為にこんなもの…」
フランンキー「こんなもん…人間に造れんのか…」
トム造船史上最悪の…”バケモノ”だ 政府が今この設計図の存在に気づいて動き出してよ…わしが持っていてはもう危ねェ」
アイスバーグ「恐ェけど…わかった受け取るよ!!」
フランンキー「すげェ~アイスバーグおい!! これ造ってみようぜ!!!

引用:ワンピース37巻355話

古代兵器プルトンとはウォーターセブンで造られた戦艦であり、その設計図が代々ウォーターセブンの船大工に受け継がれてきました。つまり、設計図を見たトム、アイスバーグ、フランキーの3人(元トムズワーカーズ)は古代兵器プルトンの構造を知っていると考えられます。

だとすれば、元トムズワーカーズのメンバーが設計した船には、古代兵器プルトンの構造を知る手がかりが伏線として描かれているのではないでしょうか。

古代兵器プルトンの設計図と蒸気機関

そこで、プルトンの構造を知るトムとフランキーが設計した船を見てみましょう。

  • 「パッフィング・トム(海列車)」:設計者トム
  • 「サウザンドサニー号」:設計者フランキー

まず、トムが設計した船は蒸気機関を持つ外車船「パッフィング・トム」です。

蒸気機関とは蒸気の圧力を利用して動力を得る機関ですが、海軍や海賊含め蒸気機関を動力とする船は海列車以外に登場していないので、ワンピース世界では特殊な技術と言えるでしょう。

また、フランキーが設計した「サウザンドサニー号」には、大型砲門からコーラのエネルギーを放出する緊急加速装置「クー・ド・バースト」や、コーラのエネルギーを衝撃波として放つ「ガオン砲」などが搭載されています。どちらもコーラによる高圧の空気を利用したシステムです。

麦わらの一味の船サウザンドサニー号

古代兵器プルトンの設計図を知る船大工が設計した船が、共にワンピース世界の技術としては特殊な「高圧の空気を利用した船」であることは偶然ではないでしょう。

よって、古代兵器プルトンとは「高圧の空気を利用した兵器」であり、トムとフランキーはプルトンの設計図からヒントを得て、それぞれの船を設計したと考えられるのです。

この章の考察ポイント
古代兵器プルトンは「高圧の空気」を利用した兵器である。

その根拠として、2つのプルトン編「アラバスタ編」「W7&エニエス・ロビー編」には伏線と見られるシーンが多数描かれています。

2つの「プルトン編」に描かれた「水蒸気」の共通点!

「アラバスタ編」に描かれた古代兵器プルトンの伏線

まず、アラバスタ上陸の際、海底火山による蒸気が描かれました(18巻156話)。このシーンの海底火山は穏やかに立ち昇る蒸気でしたが、魚人島上陸直前には海底火山の噴火が描かれ、その威力の強大さが示されました(62巻607話)。

また、プルトンの威力が「一発放てば島一つを跡形もなく消しとばす」と説明された回では、ナミが操るクリマタクトの一発限りの最終手段として「トルネード=テンポ」が使用されました(21巻193話)。この「トルネード=テンポ」とは熱気と冷気によって起こる「爆発的な風」を利用した攻撃でした。

「ウォーターセブン編」に描かれたプルトンを暗示するもの

同じくウォーターセブン編にも古代兵器プルトンに関する伏線が張られています。

麦わらの一味がウォーターセブンに上陸した回の扉絵は「ゲダツのうっかり青海暮らし」で、蒸気が立ち昇るドラム缶風呂が描かれました(34巻323話)。さらに、古代兵器プルトンの設計図が話題となった36巻344話「抵抗勢力」の扉絵には、湧き出した温泉が描かれています。

また、ウォーターセブンのシンボルは巨大な噴水ですが、ワンピース世界の技術を考えると、その仕組みはモーターなどを利用した現代的な噴水ではなく、「ヘロンの噴水」のような空気圧を利用した構造であると考えられます。

ヘロンといえば世界初の蒸気機関「アイオロスの球」などを発明した学者であり、ロケットの推進力との関係も深い人物です。この部分は後述します。

ヘロンの蒸気機 アイオロスの球

ここまでの伏線を考えると、古代兵器プルトンの構造である「高圧の空気」とは、海列車と同じ「蒸気エネルギーによる空気圧」であると考えられます。

「ノックアップストリーム」

プルトン編ではありませんが、ワンピース作中に「蒸気エネルギーによる空気圧」が印象的に描かれたシーンがありました。アラバスタ編に続くジャヤ編で登場した突き上げる海流「ノックアップストリーム」です。

「突き上げる海流(ノックアップストリーム)」

ノックアップストリームとは、海底の大空洞に流れ込む海水と地熱で発生する蒸気の圧力による大爆発のこと。400年前にはこの海流によってジャヤの半分がスカイピアへと飛ばされた。

古代兵器プルトンは「一発放てば島一つを跡形もなく消しとばす」威力を持つとされていますが、ノックアップストリームもまた、400年前にジャヤ島の半分を空島へ消し飛ばしました。

よって、「ノックアップストリーム」の蒸気エネルギーの原理はプルトンの威力と比べても遜色ないと言えるでしょう。

この章の考察ポイント
古代兵器プルトンは「水蒸気爆発」によるエネルギーを利用した兵器である。

そして、ノックアップストリームと同じ構造であるものがワンピース本編にもう一つ登場しています。

監獄インペルダウンの構造と古代兵器プルトン

監獄インペルダウンの巨大な「鉄釜」と裏テーマ

ノックアップストリームに必要なのは「空洞」「地熱」「海水」でした。それらを全て持つ建造物がワンピース本編に登場しています。カームベルトに作られた海底の大監獄「インペルダウン」です。

インペルダウンの構造についてボン・クレーが次のように説明していました。

ルフィ「何だよコリャ すげェ熱風と煙!! …ここ立ってられねェ」
ボン・クレー「でしょう!? しかし!! この下がまさに あんたが行きたいLEVEL4『焦熱地獄』!!!(中略)麦ちゃんの言う通りLEVEL4は… まさに巨大な”鉄釜”なのよ!!

引用:ワンピース54巻532話

大監獄インペルダウンは「地獄」と呼ばれ、ダンテの「神曲」や仏教の地獄が表向きのモチーフとなっていました。「地獄」というキーワードは古代兵器プルトンの由来と考察した冥府神「プルートー」とも繋がり、ダンテの「神曲」の「地獄篇」にも登場しています。

さらに、プルトン編「アラバスタ」でオカマのボン・クレーがキーパーソンとなったように、インペルダウン編では「カマバッカ王国」の女王イワンコフの「ニューカマーランド」が描かれるなど「カマ」が裏のキーワードになりました。

インペルダウン編の扉絵などに描かれたサンジ訪問中の「カマバッカ王国」は「地獄(カマバッカ)」と読み仮名が振られ、やはり「地獄=カマ」が強調されています。

つまり、インペルダウン編には古代兵器プルトンに関係する2つのキーワード「地獄」「釜」が取り入れられていたことになります。

  • 表のキーワード:「地獄」
  • 裏のキーワード:「カマ」

先ほどのセリフもわざわざオカマのボン・クレーに説明させ、さらに532話はオカマ王「イワンコフ」と「カマバッカ王国」の名が初登場した回です。

ちなみに、アラバスタ編で古代兵器プルトンを狙っていたクロコダイルにも「オカマ説」があります。

イワンコフの握るクロコダイルの弱みとは?新世界での動きと女だった過去「オカマ説」を考察

インペルダウンの構造と古代兵器プルトン

インペルダウンが「巨大な釜」だとして、どのように機能するのでしょうか。そのシステムを図にしました。

古代兵器プルトンとインペルダウン

インペルダウンのレベル4は巨大な鉄釜のある「焦熱地獄」であり、ちょうどノックアップストリームと同じような構造になっていることがわかります。

ノックアップストリームは熱せられた空洞に海水が流れ込むことによって爆発を引き起こしましたが、インペルダウンに海水を取り込むとすれば、ブルゴリが使用していたハッチがその役を担うかもしれません。

また、先ほど取り上げたナミの「トルネード=テンポ」と同じように、熱気と冷気による「爆発的な風」を起こすのであれば、レベル4とレベル5の床を取り除くことで、「焦熱地獄」の熱気と「極寒地獄」の冷気を利用して爆風を起こすことができると考えられます。

この章の考察ポイント
古代兵器プルトンはインペルダウンの構造を利用して、水蒸気爆発を引き起こす。

インペルダウンは古代兵器プルトンの推進力か!!?

インペルダウンと「宇宙船」に関する伏線

前回の考察で古代兵器プルトンは「宇宙船」であると考察しました。インペルダウン編にも「宇宙船」と関係する伏線が見られます。

  • あくびとスペースシャトル(55巻カバー裏)
  • UFOを探すサンジ(55巻533話扉絵)

ここでは、「スペースシャトル」と「UFO」という2つの「宇宙船」がテーマになっています。

「そういえば、あの日、僕は大きなあくびをしたなあ。…そう、その日、人類の夢、スペースシャトルが宇宙へ行ったんだって。半分ウソだよ。55巻始まるよー!!」

引用:ワンピース55巻カバー裏

さらに注目したいのは、この2つが共にワンピース55巻に掲載された意味です。特にワンピース533話はタイトル「LV4 焦熱地獄」とされ、まさにルフィが「鉄釜」のあるレベル4へ到達した回です。

インペルダウンの名前とマークの伏線

「インペルダウン」という名前も意味深です。

「impel」とは「推進する」を意味する単語ですが、ここから思い浮かぶのは「impelling force=推進力」です。

海列車が蒸気機関を備えていたように、インペルダウンの釜が古代兵器プルトンの推進力を生み出す装置であるのではないかと考えられます。蒸気機関のボイラーを「釜」と呼ぶように、インペルダウンがプルトンの「窯」にあたるというわけです。

先ほど取り上げた「ノックアップストリーム」もスカイピアを空へ消し飛ばしただけでなく、メリー号を空島へ到達させる手段となりました。

つまり、インペルダウンが推力装置としての古代兵器プルトンの一部分であるということになります。

インペルダウンが古代兵器プルトンの一部分であるということは、インペルダウンのマークにも表れています。

インペルダウンのマークは「I」と「D」を組み合わせた形の一部です(55巻SBS)。この形を90度倒すと、船のような形に見えます。

インペルダウンのマークと古代兵器プルトン

インペルダウンのマークは元の形から一部分を切り出したものなので、ちょうど、船の一部を切り出したようなマークはインペルダウンがプルトンの一部であるという伏線だと考えられます。

この章の考察ポイント
インペルダウンは宇宙船の推力装置である。

古代兵器プルトンの原型は月の人の宇宙船

古代兵器プルトンと月の人

前回の考察で、エネルの箱舟「マクシム」とのリンクから古代兵器プルトンの正体は「宇宙船」であるとしました。

実は「マクシム」以外にもワンピース本編に「宇宙船」が既に描かれています。

尾田 栄一郎「ONE PIECE」49巻472話/集英社

エネルのスペース大作戦Vol.36「月の都市その名も”ビルカ”。資源不足で青色の星へ飛ぶ

引用:ワンピース49巻472話

エネルの壁画には「月の人」が「青色の星」へ移住する様子が描かれており、宇宙空間を移動してきたことが分かります。

よって、壁画に描かれた「月の人」が使用する乗り物は「宇宙船」であると言えます。

そして、この3種類の月の人が宇宙船に乗る様子は、前回のプルトン考察でも取り挙げたアラバスタ王国のレリーフとよく似ています。

アラバスタの壁画とプルトン

これらのことから、月の人が乗ってきた宇宙船こそが古代兵器プルトンの原型だったと考えられます。

それを表すかのように、古代兵器プルトンの設計図が登場したウォーターセブン編の327話の扉絵には満月と蒸気船が描かれています。

尾田 栄一郎「ONE PIECE」34巻/集英社

ここにも、古代兵器プルトンと「蒸気機関」「月の人」を繋ぐ要素が描かれています。

ちなみに、前回「古代兵器プルトン」を暗示するものの一つとして取り上げた「ヒッコシクラブ」にも「引越し」というワードが含まれています。

それでは、月の人が青色の星への移住に使った「宇宙船」はその後どうなったのでしょうか。

月の人の宇宙船とインペルダウン

先ほど、インペルダウンの構造が「古代兵器プルトン」と共通するとしました。

そのことから考えると、月の人の宇宙船は「インペルダウン」になったのではないでしょうか。

「インペルダウン」は巨大な海王類が生息する「カームベルト」に位置し、建造方法が謎であることから、別の場所で造られたものを移動してきた可能性があります。

また、インペルダウンの署長らの背中に羽が生えており、インペルダウンのマークにも羽が描かれていることから、月の人との繋がりが確認できます。インペルダウンの建物内部には「古代文字」のようなものも描かれています。

さらに、「月の人の移住」が描かれた際のワンピース本編のタイトルは「ダウン」。「インペルダウン」と「月の人」の繋がりがここにも示されています。

この章の考察ポイント
  1. 古代兵器プルトンの原型は「月の人」が移住に使用した「宇宙船」である。
  2. 「月の人」の宇宙船は現在の「インペルダウン」である。

ただし、古代兵器プルトンはウォーターセブンで作られた「戦艦」であるとされています。だとすれば、「インペルダウン」自体が古代兵器プルトンそのものではない可能性があります。

古代兵器プルトンはウォータセブンで造られた兵器

結論から言ってしまえば、月の人が乗ってきた宇宙船の推進装置が「インペルダウン」であり、その構造を参考に作ったのが「古代兵器プルトン」であると考えられます。

古代兵器プルトンの名は「ポーネグリフ」に記されていることから、空白の100年以前に作られた戦艦であるので、プルトンに「蒸気エンジン」が使用されているとなると、明らかに技術が進みすぎています。

だとすれば、古代兵器プルトンの製造に「月の文明」が関与していると考えるのが自然です。

エネルの扉絵シリーズに描かれた月の文明を考えると、電気を使用するなどの高度な文明を持っていた様子が伺えます。

そして、エネルの故郷「ビルカ」はその名前から、明らかに月の都市「ビルカ」と繋がりがあり、エネルは月の文明を参考に「マクシム」を作ったと考えられます。

エネルの箱舟「マクシム」にも「ボイラー」のようなものがあり、水蒸気を使用して「デスピア」という雷雲を作り出す装置がついていました。

これらのことから、古代兵器プルトンに使用されている「蒸気機関」という技術は月の人によってもたらされたと考えます。

この章の考察ポイント
古代兵器プルトンは月の人の宇宙船を元に作られた兵器である。

まとめ:古代兵器プルトンとインペルダウンの考察

ここまで、古代兵器プルトンの正体について、ワンピース本編に描かれた伏線をもとに考察しました。

「プルトン考察前半」では、「プルトン」という名称及び、他の古代兵器編に描かれた伏線からプルトンの正体を以下のように考察しました。

古代兵器プルトンの正体まとめ

  1. 古代兵器プルトンは冥界に関係し、悪魔の実を操る。
  2. 古代兵器プルトンにはクラバウターマンが宿っており、悪魔の実を食べさせることが可能である。
  3. 古代兵器プルトンとは悪魔の実を食べた「空飛ぶ戦艦」である。
  4. 古代兵器プルトンの正体は宇宙船である。

また今回の「プルトン考察後半」では、古代兵器プルトンの設計図の伏線から、プルトンが高圧の空気を利用した兵器であると考察しました。

さらに、過去のプルトン編の描写からインペルダウンと古代兵器プルトンとの繋がりを見出し、インペルダウンの構造がプルトンの推進装置であると考察しました。

古代兵器プルトンの技術・機能考察まとめ

  1. 古代兵器プルトンは「水蒸気爆発」によるエネルギーを利用した兵器である。
  2. 古代兵器プルトンはインペルダウンの構造を利用して、水蒸気爆発を引き起こす。
  3. インペルダウンは宇宙船の推力装置である。
  4. 古代兵器プルトンの原型は「月の人」が移住に使用した「宇宙船」である。
  5. 「月の人」の宇宙船は現在の「インペルダウン」である。
  6. 古代兵器プルトンは月の人の宇宙船を元に作られた兵器である。

前回から2回に分けて、古代兵器プルトンの過去の側面を考察しました。

次回は、古代兵器プルトンの未来の使用法を考察します。

【ワンピース考察】古代兵器で世界を創る?ウラヌス プルトン ポセイドンの真の用途とは

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