ワンピース物語の核となるであろう謎、古代兵器プルトンの正体。一発放てば島一つ跡形もなく消し飛ばす威力を持つという「プルトン」とはどんな兵器なのか。古代兵器プルトンの正体に関してワンピース原作に隠された伏線をもとに考察した。
古代兵器プルトンに関する原作における記述
ワンピース本編既出情報から見る古代兵器プルトンの正体
古代兵器プルトンの正体を探るにあたり、ワンピース作中に登場した古代兵器プルトンに関する情報を以下にまとめる。
古代兵器プルトン既出情報
- プルトンは一発放てば島一つ跡形もなく消し飛ばすほどの威力を持つ
- アラバスタのポーネグリフにはプルトンの全てとその在処が記されていた
- プルトンとはウォーターセブンで造られた戦艦である
- 造船史上最悪の戦艦であり、造船技師はプルトンの暴走を危惧した
これらの情報をふまえ古代兵器プルトンの正体について考察する。
この考察には新しい記事が存在します。

ギリシア神話におけるプルトンとケルベロスの考察
古代兵器プルトンの名称から考える
まず、古代兵器プルトンに関して「プルトン」という名称からその正体を考察する。
「プルトン」とは神の名を持つ古代兵器であるとされていることから、ギリシア神話の「ハーデス」の別名「プルトン」と関連しているであろうことは明らかである。ギリシア神話においてハーデスといえば冥界の神、あるいは地下の神として有名であることから古代兵器プルトンは「冥界」「地下」と関わっていると考えられる。
古代兵器プルトンとケルベロス
さらに、ハーデスの物語は冥界を舞台としており「ケルベロス」がたびたび登場する。ギリシア神話においてケルベロスはハーデスの支配する冥界=地獄の番犬であるからである。よって、ワンピースにおいてもプルトンとケルベロスは深い関係にあると予想される。

ハデスとケルベロス
ワンピースにおいて「ケルベロス」とは何を指すか。以下の記事を読んでいただいた方は納得して頂けるだろう。ケルベロスの能力を持つ黒ひげティーチである。

つまり、古代兵器プルトンを手に入れ、操縦するのがケルベロスの黒ひげティーチということになるだろう。ちょうど古代兵器ポセイドンを導く者がいるように。
プルトンと対応するエピソードと「悪魔の実を食べた武器」
古代兵器プルトン編に共通する事柄
古代兵器プルトンの正体について、ここからは原作に張られた伏線を見ることで検証して行きたい。プルトンをめぐるエピソードは「アラバスタ編」及び「ウォーターセブン&エニエス・ロビー編」の2つである。
したがって、古代兵器プルトンの正体に関するヒントはこの2つのエピソードに置かれていると考えられる。そこで、これらのエピソードを見てみると、ある共通の事柄が描かれているのである。それが、「悪魔の実を食べた武器」である。
- アラバスタ編:犬銃ラッスー(イヌイヌの実モデルダックスフントを食べた銃)
- エニエス・ロビー編:象剣ファンクフリード(ゾウゾウの実を食べた剣)
注目すべきは、この2つが共に動物(ゾオン)系悪魔の実を食べた武器である点である。プルトンをめぐる2つのエピソードにおいてのみ、悪魔の実を食べた武器が登場することから、古代兵器プルトンもまた動物系悪魔の実を食べた戦艦であるという伏線となっているだろう。
悪魔の実の能力はどこに宿る?悪魔の実を食べた物とプルトンの伏線
悪魔の実の能力の宿る場所と古代兵器プルトン
それでは、どのように戦艦であるプルトンに悪魔の実を食べさせるのだろうか。
アラバスタ編にて犬銃ラッスーが登場した際、悪魔の実を食べた物に関しては「グランドラインの新技術」と説明されている(20巻184話)。さらにエニエス・ロビー編ではその「新技術」は軍の科学者Dr.ベガパンクが解明したものであると明かされた(45巻433話)。その新技術、物に悪魔の実を食べさせる方法について以下、検証していこう。
「物が悪魔の実を食べる」という事例を考える前に、そもそも、悪魔の実の能力はそれを食べる人間のどこに宿るのかを考える必要があるだろう。その答えは以下のセリフにある。
ブルック「私をこの世に生かす”力”は…臓器でもない筋肉でもない そう……”魂” !!!」
ワンピース65巻643話
ブルックといえばヨミヨミの実の能力により白骨化した体で蘇ったためその体に臓器などは存在しない。それでもブルックを生かす「力」とは=「魂」であると言っているので、悪魔の実は能力者の魂に宿っていると考えられるのである。
そうだとすれば物体であってもそこに「魂」があれば能力を得ることは可能なのである。突拍子のない意見に思えるだろうか。しかし、原作にはその根拠がしっかりと描かれている。
古代兵器プルトンと船に宿る妖精クラバウターマン
船の化身「クラバウターマン」、やはりプルトン編2回目のエニエス・ロビーで描かれた内容である。

クラバウターマンとは「本当に大切に乗られた船にのみ宿る妖精」であると説明されている。ここではメリー号であったが「大切にされた物」にもクラバウターマンのような魂を持つ「化身」が宿っているのではないだろうか。
犬銃ラッスーの画像をもう一度見てほしい。犬銃ラッスーは「Mr.4の愛銃」であると書かれており、Mr.4が大切にしている銃であることが意図的に示されているのである。
そのように考えると、大切にされた物には魂を持つ化身が宿っており、その化身が悪魔の実を食べることで能力を得ることができるという結論になる。つまり、古代兵器プルトンに悪魔の実を食べさせるためには戦艦の「クラバウターマン」に悪魔の実を食べさせるという方法を取るだろう。先の画像に描かれたクラバウターマンにも口だけが不自然に描かれているのはそのためだろう。
古代兵器プルトンを手に入れるであろう黒ひげティーチも以下のように発言している。
黒ひげ「こんな事ならマリンフォードで軍艦一隻奪って来るんだった!!」
バージェス「物には愛着ってもんがあるだろう!?」
ワンピース61巻595話
「軍艦」そして「愛着」というキーワードは、まさしく黒ひげティーチが手に入れるであろう古代兵器プルトンとそのクラバウターマンに関する伏線と捉えることができる。
— 以下、追記しました(2015.3.2) —
古代兵器プルトンは海に浮かない船である
アラバスタ編に描かれた古代兵器プルトンのモチーフ
古代兵器プルトンが悪魔の実を食べた戦艦であるとすれば、気になるのは海に浮くかどうかという問題である。
悪魔の実を食べた能力者が海に嫌われ泳げないように、悪魔の実を食べた古代兵器プルトンは海を航行できないのではないか。ということである。結論から言ってしまえば古代兵器プルトンは海を航行できないと考えられる。以下、その根拠を示そう。
プルトン編1回目にあたるアラバスタ編において、レインベースからアルバーナに向かう際に一味を乗せた「ヒッコシクラブ」という幻のカニが登場した。
カニといえば海に生息する生き物であるが、ヒッコシクラブは砂漠の生き物であるため、水が苦手であると説明されており、本編でも水に沈んでいる。このヒッコシクラブの設定は海を航行できない戦艦プルトンを暗示しているのではないか。少し強引に思われるかもしれないが、このシーンが描かれたワンピース20巻の表紙裏の作者コメントにそれを裏付ける記述がある。
リズムのある言葉は聞いてて気持ちがいいでしょ。「河童の川流れ」とか。「やっぱり春なのね」とかね。
ワンピース20巻表紙裏
「河童の川流れ」といえば「泳ぎのうまい河童も水に流されることがあるように名人も時には失敗する」というような意味で用いられる諺である。ヒッコシクラブが水に溺れるシーンが描かれた巻にこのコメントを寄せているのは、このシーンが何か重要な意味を持つことを示しているのではないか。それが、戦艦でありながら水に溺れる古代兵器プルトンなのである。
ウォーターセブン編に描かれた古代兵器プルトンのモチーフ
さらに、2回目のプルトン編であるウォーターセブンにおいても「海を走れない船」が登場する。麦わらの一味の船メリー号である。竜骨を損傷し、次の島まで持つ確率は0であると言われたのメリー号はやはりエニエス・ロビー編ラストで海に沈んでいるのである。
「悪魔の実を食べた武器」と同様に「海を走れない船」の伏線も2つのプルトン編にしっかりと描かれていることをここに付け足しておく。
以上、古代兵器プルトンに関して、作中の記述からその正体は悪魔の実を食べた戦艦であり、海を航行できないと考察しました。古代兵器プルトンについて、その目的や食べた悪魔の実については、いずれ古代兵器編に書く予定です。

とってもわかりやすく、しかも論理的だと思います。さすがです。
おもしろい!
けど、黒ひげがケルベロスはないと思います。
一つ目の悪魔の実がケルベロスであればグラグラを手に入れた時のマルコの反応が違うはず
もしこの説が正しければ、プルトンは眠ってるんだと思います。
アイスタイムカプセル的な奴で
もしかしたら、その結果アラバスタは砂の王国になったのかも
プルトンが悪魔の実を食べて海に浮ける設定がむずかしそうです。飛んじゃうかですね
考察のレベルがハンパねーすげー
すんーげぇーー!!!!!!!
やったーー
それではメリーも悪魔の実の能力を携えて復活!プルトンに対抗できますね!
プルトンは何処にある‥‥
?
やはり、ケルベロスなのでしょうか・・・?
黒ひげがプルトンに対して愛情を注ぐのかどうかですね
もし、プルトンと、ケルベロスに接点と伏線があるとするなら、エニエスロビーのバスカビルには、設計図が存在し、スリラーバークの、三つ首のトリオでは、ローラの海賊の、船員の1人が、あそこなんか動いたって言ってたけど、あれがプルトンか、ポセイドンか、多分プルトンだと思う。
動いたように見えたのはオーズJr.じゃないの??
悪魔の実を食べて海に浮ける軍艦、数少ない浮遊系の実かな
すごいですね。
ケロベロス・黒ひげ
ということなのでしょうか?
本当に深い。
悪魔の実を食べた物に関しては「グランドラインの新技術」と説明されている(20巻184話)
新技術なのなら古代兵器には使えないのでは?
黒ひげがカギ爪を装備してるシーンがあったと
記憶してますが、シャンクスの傷はその可能性もあるのでは⁇と思いました。
何か難しい
あれだけぶっ飛んだサニー号を造れるフランキーが人間ではつくれないと言っているので悪魔の実食べさせたのはほぼほぼ確定でしょうけど沈むとダメなんで、ただ食べさせた悪魔の実がしょぼいゾオン系で銃や剣みたいになる三度目の正直パターンは無いですかね。強いパターンであればを考えるのは想像膨らんでドキドキしますね。クラーケンぐらいがよいのですが有り無し考えると微妙ですね。でもクラーケンをとっておくために巨大なタコにしたのかなとも。天使の実登場で水中オッケーは無しですよね。話おかしくなりますね。
そうならすいませんです。あと、サニー号に食べさせて10人目のなかまは行き過ぎですかね。黒髭がプルトンに乗れば対抗要りますし、メリー号の意志を描いたのがその前振りとか。
悪魔の実、その能力の伝達条件の解明や物に悪魔の実を食わせるっつー
"新技術"も"近年"の奴の大仕事だ!
近年の新技術が古代兵器に使われてるってのに違和感があります。
では、しらほしの年齢は。近年になりますよね。
黒ひげケルロベス説は確実ですかね。。。
造船史上最悪の戦艦(設計図に悪魔の実使用)ってどうかね? というか悪魔の実の能力者は海水どころかお風呂で半身浴すら出来ないのに戦艦に食わせてもすぐに沈没するんじゃないかな。
戦艦が沈んでもいいんじゃないの?ノアのように海王類に引かせる。
いや、そもそもノアがプルトン。ノアの大砲がアラバスタにあるって話で。
海王類に指示を出すのがポセイドン。海流を生むのが最後のウラヌス。
3つ揃ってはじめて機能するとか!!!
悪魔の実のルール破りでケルベロスの能力でプラスな二個大丈夫ってのがあるとしたら同じルール破りでゾーン系で鯨や鯱は海大丈夫ってのがあってもおかしくは無いですね。白髭の船のモデルが実はプルトンとか。ただゾーン系の悪魔の実た食べた戦艦でどう最強になるかはかなり理由が必要ですね。やはり結構しょぼくてルフィとか黒髭のいいなりパターンしか浮かばないですね。
別の頭文字考察を利用すると無生命体に悪魔の実パターンでの頭文字は今のところラッスー、ファンクフリードでラフテルになろうとしてますね。まさか島に悪魔の実とかはないですよね。
考察すごいです!
読んでてなるほどって、わくわくしてきます!プルトンは飛行能力の実食べた戦艦かなと思いました。世界で確認されてる5種類が、シキ、ラフィット、ペル、マルコ、プルトンの実かなって。
発言者がたしかコブラだったしコブラ知ってるんじゃないかな?
そもそも、ポセイドンが人魚姫だった時の衝撃に比べたら明らかにスケールが小さすぎませんか?ここまで話を引っ張ってきているのにも関わらずその正体が今までに何回も登場してきた無生物能力者だったなんて言われて読者が驚くと尾田さんは考えるのでしょうか?たとえば、当てる気なんて毛頭ないですが、月がプルトンでした!みたいなぶっ飛んだスケールの内容をぶちこんでくるのではと思ってしまいます。このサイトの考察はどれも素晴らしいものばかりで楽しく読ませてもらっていますが、この記事に関してはこの考察を越えるスケールの物語が本編で語られる事を期待します。
1511
たぶんワンピース作中にあるヒントを主観をはさまず繋いでいった結果の記事なんだと思う。
悪魔の実は食べてるし破壊力は凄いけど、黒髭に操られて海軍の戦艦に攻撃しているナウシカの溶けてる巨人兵のイメージが想像してしまいます。
1513サンの言う通り妄想が一切ないって点でここの考察はすごい